2017/03/11

アメリカ2月雇用統計(2017年)は非農業雇用+23.5万人も平均賃金は予想に届かず

米2月雇用統計が3月10日に発表されました。今回はいつもの第1金曜日ではなく、第2金曜日になりました。

非農業部門雇用者数 +23.5万人(市場予想+20.0万人。前月分は+23.8万人、前々月分は+15.5万人に修正)

失業率 4.7%(市場予想4.7%)

2月FOMC議事録発表後、イエレンFRB議長をはじめFOMC関係者たちが3月FOMCでの利上げの可能性に次々言及し、マーケットでは3月の利上げを90%以上織り込むという状況になりました。そのため、2月雇用統計はよほど悪化しない限り3月利上げに影響しないという見方が多く、いつもの雇用統計よりは注目度が若干下がりましたが、FOMC関係者らが予想している年3回の利上げが4回に上方修正されるような根拠となる好結果になるかどうかが注目点でした。

非農業部門雇用者数は+23.5万人となり、市場予想+20.0万人を上回り好調な結果でした。失業率も市場予想通り4.7%に低下し、引き続き好結果をキープしました。ただ、後述しますが平均賃金は市場予想に届かず、そのため年4回利上げの根拠には足らないとみる向きが多いようです。

非農業部門雇用者数の推移は、

米非農業部門雇用者数の推移のグラフ2016年3~2017年2
3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月1月2月
+22.5+15.3+4.3+29.7+29.1+17.6+24.9+12.4+16.4+15.5+23.8+23.5
単位:万人

非農業部門雇用者数の民間の内訳と政府機関合計は、

項目12月1月2月
民間合計+15.0+22.1+22.7
財生産小計+3.2+5.4+9.5
建設業+1.2+4.0+5.8
製造業+1.8+1.1+2.8
サービス業小計+11.8+16.7+13.2
卸売業+0.16+0.59+0.99
小売業+1.33+3.99-2.60
輸送業+1.34-1.02+0.88
情報業-0.6-0.3±0.0
金融業+2.2+3.2+0.7
専門職+3.6+4.6+3.7
派遣業-1.74+0.65+0.31
教育・医療業+5.0+2.1+6.2
接客業+0.5+2.4+2.6
政府合計+0.5+1.7+0.8
総計+15.5+23.8+23.5
単位:万人

※重複やその他等あるので各項目を合計しても総計にはなりません。

建設業は好天候に恵まれ大きく伸びました。
製造業も堅調に伸びました。
卸売業・輸送業・情報業・教育医療業・接客業は前月より改善しました。
小売業・金融業・専門職・派遣業は前月より減速しました。
政府部門は前月より減速しました。


失業率は前月より0.1ポイント改善し、4.7%になりました。
労働参加率は、前月の62.9%から0.1ポイント上昇し63.0%になりました。

平均賃金は、前月の26.03$(修正値)から0.2%上昇し26.09$になりました。マーケットでは前月比+0.3%が予想されていたので、やや物足りない結果となりました。そのため、非農業部門雇用者数と失業率は好結果でしたが、年4回利上げ予想はあまり高まっていないようです。

本人の意に反して職探しをあきらめた人や、正規雇用を望みながらパートタイムで働く人を含めたU6失業率は、前月の9.4%から0.2ポイント改善し9.2%でした。

失業率の推移は、

米失業率の推移のグラフ2016年3月~2017年2月
3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月1月2月
5.05.04.74.94.94.94.94.84.64.74.84.7
単位:%

2月雇用統計は、非農業部門雇用者数・失業率ともに好結果で、3月利上げに向けて支障のない結果でした。しかし、平均賃金の伸びは市場予想を下回り、年4回利上げ期待を高めるまでは至らないとの見方が多いようです。