2016/11/05

アメリカ10月雇用統計(2016年)は非農業雇用+16.1万人、失業率4.9%と12月利上げに支障ない結果

米10月雇用統計が11月4日に発表されました。

非農業部門雇用者数 +16.1万人(市場予想+17.3万人。前月分は+19.1万人、前々月分は+17.6万人に修正)

失業率 4.9%(市場予想4.9%)

非農業部門雇用者数の推移は、

米非農業部門雇用者数の推移のグラフ2015年11月~2016年10月
11月12月1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月
+28.0+27.1+16.8+23.3+18.6+14.4+2.4+27.1+25.2+17.6+19.1+16.1
単位:万人

米大統領選の選挙が8日にせまり、マーケットの関心はほとんど大統領選の方へ向けられていていつもより注目度の低かった10月雇用統計ですが、非農業部門雇用者数が市場予想+17.3万人に対し+16.1万人、失業率が4.9%とまずまずの結果でした。

10月雇用統計の結果を受けて、FOMC投票権持ちのフィッシャー・FRB副議長は「最新のデータはさらに利上げの論拠を強めた」「米労働市場は完全雇用状態に近い」と12月利上げの可能性の高まりを示唆しています。

非農業部門雇用者数の民間の内訳と政府機関合計は、

項目8月9月10月
民間合計+13.2+18.8+14.2
財生産小計-2.6+1.4±0
建設業-0.6+2.3+1.1
製造業-1.6-0.8-0.9
サービス業小計+15.8+17.4+14.2
卸売業+0.34+1.19+0.63
小売業+1.68+2.22-0.11
輸送業+1.89-0.31+0.75
情報業-0.1+0.1+0.4
金融業+1.8+0.4+1.4
専門職+2.8+7.8+4.3
派遣業-0.28+3.1+0.64
教育・医療業+5.6+3.9+5.2
接客業+1.0+0.7+1.0
政府合計+4.4+0.3+1.9
総計+17.6+19.1+16.1
単位:万人

※重複やその他等あるので各項目を合計しても総計にはなりません。

建設業は前月より減速しました。
製造業は引き続きマイナスのままで低調です。
輸送業・情報業・金融業・教育医療業・接客レジャー業は前月より改善しました。
卸売業・小売業・専門職・派遣業は前月より減速しました。
政府部門は前月より伸びました。


失業率は市場予想と同じ4.9%で、前月より0.1ポイント改善しました。
労働参加率は、前月の62.9%から0.1ポイント低下し62.8%でした。

平均賃金は、前月の修正値25.82$から0.4%上昇し25.92$でした。
平均賃金の大きな伸びが、12月利上げを後押しすると高評価されているようです。

本人の意に反して職探しをあきらめた人や、正規雇用を望みながらパートタイムで働く人を含めたU6失業率は、前月の9.7%から0.2ポイント改善し9.5%でした。2008年4月の9.2%以来の低水準でした。

失業率の推移は

米失業率の推移のグラフ2015年11月~2016年10月
11月12月1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月
5.05.04.94.95.05.04.74.94.94.95.04.9
単位:%


10月雇用統計は、非農業部門雇用者数が+16.1万人、失業率が4.9%とまずまずの結果で、平均賃金も前月比0.4%上昇するなど12月利上げに支障のない結果と評価されているようです。

ただ、12月13~14日の今年最後のFOMC前にもう一度雇用統計があり、そちらも無難な結果が出る必要がありそうです。そして、なんといっても米大統領選の影響が大きいと見込まれており、特にトランプ氏が勝利すると金融市場が大荒れになると予想されているので、状況によっては12月利上げが難しくなるという見方もマーケットにはあるようです。ヒラリー氏勝利の場合は12月利上げへのハードルはかなり低そうですが、トランプ氏勝利の場合、12月利上げの見極めは、大統領選後の市場動向が落ち着くのを待ちながら、11月雇用統計をはじめ各指標を見つつということになりそうです。