2016/10/08

アメリカ9月雇用統計(2016年)は非農業雇用+15.6万人、失業率5%と市場予想下回る結果

米9月雇用統計が10月7日に発表されました。

非農業部門雇用者数 +15.6万人(市場予想+17.2万人。前月分は+16.7万人、前々月分は+25.2万人に修正)

失業率 5.0%(市場予想4.9%)

非農業部門雇用者数の推移は、

米非農業部門雇用者数の推移のグラフ2015年10月~2016年9月
10月11月12月1月2月3月4月5月6月7月8月9月
+29.5+28.0+27.1+16.8+23.3+18.6+14.4+2.4+27.1+25.2+16.7+15.6
単位:万人

9月FOMCでは、3人の反対があったものの利上げは見送られました。2016年末のFF金利見通しでは年内利上げはあと1回が見込まれています。11月FOMCは大統領選の直前になるのでマーケットの利上げ予想はほとんどないので、12月のFOMCでの利上げを占う上で重要な9月雇用統計でした。

非農業部門雇用者数は、市場予想+17.2万人にとどかない+15.6万人でした。発表を受けてメスター・クリーブランド連銀総裁(FOMC投票権有)は、「9月米雇用統計は堅調だった」とコメントしています。メスター・クリーブランド連銀総裁はタカ派で、9月FOMCで利上げを主張したので割り引いて考える必要がありますが、以前から言われているように、イエレンFRB議長はじめFOMC関係者の間には、失業率が5%以下という低い水準では、非農業部門雇用者数が+15万人程度でも堅調と見る向きがあるので、9月の非農業部門雇用者数はまずまず堅調だったといえそうです。

非農業部門雇用者数の民間の内訳と政府機関合計は、

項目7月8月9月
民間合計+22.1+14.4+16.7
財生産小計+1.4-2.5+1.0
建設業+1.6-0.5+2.3
製造業+0.2-1.6-1.3
サービス業小計+20.7+16.9+15.7
卸売業+0.3+0.47+0.97
小売業+1.29+2.09+2.2
輸送業+1.22+1.86-0.9
情報業-0.5-0.4+0.1
金融業+1.7+1.3+0.6
専門職+8.4+3.1+6.7
派遣業+1.58-0.1+2.32
教育・医療業+4.2+5.7+2.9
接客業+3.6+2.1+1.5
政府合計+3.1+2.3-1.1
総計+25.2+16.7+15.6
単位:万人
※重複やその他等あるので各項目を合計しても総計にはなりません。

建設業が大きく改善しプラス転換しましたが、製造業は前月と同様マイナスでした。
卸売業・小売業・情報業・専門職・派遣業は前月より改善しました。
輸送業・金融業・教育医療業・接客業は前月より減速しました。
政府部門はマイナス転換しました。


失業率は、市場予想4.9%に対し5.0%と前月より0.1ポイント悪化しました。
労働参加率は、前月の62.8%から0.1ポイント改善し62.9%となりました。
労働参加率が改善したので、失業率の悪化はそれほど悪材料ととらえられていないようです。

平均賃金は、前月の25.73$から0.2%上昇し25.79$になりました。
平均賃金は上昇しましたが、市場予想が+0.3%だったので物足りないという見方も多いようです。

本人の意に反して職探しをあきらめた人や、正規雇用を望みながらパートタイムで働く人を含めたU6失業率は、前月と同値の9.7%でした。

失業率の推移は、

米失業率の推移のグラフ2015年10月~2016年9月
10月11月12月1月2月3月4月5月6月7月8月9月
5.05.05.04.94.95.05.04.74.94.94.95.0
単位:%


9月雇用統計は、非農業部門雇用者数が+15.6万人とまずまず堅調でしたが市場予想にはとどかず、失業率も0.1ポイント悪化し5%になるなど良いとはいえず、しかし悪いともいえない結果で、マーケットの11月FOMCでの利上げが難しいという予想をさらに強化したようです。

一方で、比較的堅調な結果ということを評価する向きも多くあり、10月の雇用統計を見る必要がありますが、今のところマーケットの12月の利上げ予想は高まったようです。