2016/06/04

アメリカ5月雇用統計(2016年)は非農業雇用+3.8万人と大幅に鈍化

米5月雇用統計が6月3日に発表されました。

非農業部門雇用者数 +3.8万人(市場予想+16.0万人。前月分は+12.3万人、前々月分は+18.6万人に修正)

失業率 4.7%(市場予想4.9%)

非農業部門雇用者数の推移は、

米非農業部門雇用者数の推移のグラフ2015年6月~2016年5月
6月7月8月9月10月11月12月1月2月3月4月5月
+22.8+27.7+15.0+14.9+29.5+28.0+27.1+16.8+23.3+18.6+12.3+3.8
単位:万人

非農業部門雇用者数は+3.8万人と、市場予想+16.0万人を大幅に下回るネガティブサプライズになりました。非農業部門雇用者数の増加が1桁台(万人)というのは、2015年3月の+8.4万人、2013年12月の+4.5万人以来の低水準でした。前月分、前々月分も下方修正され、マーケットでは6月FOMCでの利上げはほぼ無理という声が多く聞かれました。ただ、米通信会社ベライゾン・コミュニケーションズで約3万5100人が関わったストライキの影響があったという見方もあるようです。

非農業部門雇用者数の民間の内訳と政府機関合計は、

項目3月4月5月
民間合計+16.7+13.0+2.5
財生産小計-0.7-1.4-3.6
建設業+3.7-0.5-1.5
製造業-2.9+0.2-1.0
サービス業小計+17.4+14.4+6.1
卸売業+0.36+0.18-1.03
小売業+4.24-0.51+1.14
輸送業+0.57+1.01-0.05
情報業+0.8+0.3-3.4
金融業+1.4+1.8+0.8
専門職+3.1+5.5+1.0
派遣業-0.18+0.5-2.1
教育・医療業+4.6+4.6+6.7
接客業+1.8+1.1+1.1
政府合計+1.9-0.7+1.3
総計+18.6+12.3+3.8
単位:万人
※重複等あるので各項目を合計しても総計にはなりません。

建設業はマイナスが拡大し、製造業もマイナス転換しました。
卸売業・輸送業・情報業・派遣業がマイナス転換し、
金融業・専門職は減速しました。
民間部門の増加は小売業・教育医療業のみでした。接客業は前月と同値でした。
政府部門は増加しました。


失業率は前月の5%から大幅に改善し、2007年11月以来の4.7%でした。
しかし、マーケットは非農業部門雇用者数の大幅鈍化に反応し、失業率の改善はマーケットにあまり影響を与えませんでした。

労働参加率は、前月の62.8%から低下し62.6%でした。
平均賃金は、前月の修正値25.54$から0.2%増加し、25.59$でした。前月の0.4%増加(修正値)からするとやや鈍化しました。

本人の意に反して職探しをあきらめた人や、正規雇用を望みながらパートタイムで働く人を含めたU6失業率は、前月と同値の9.7%でした。

失業率の推移は、

米失業率の推移のグラフ2015年6月~2016年5月
6月7月8月9月10月11月12月1月2月3月4月5月
5.35.35.15.15.05.05.04.94.95.05.04.7
単位:%


5月雇用統計は、非農業部門雇用者数が+3.8万人と市場予想を大幅に下回る結果で、失業率は4.7%に改善しましたが、6月のFOMCでの利上げは難しいというマーケットの声が増える結果でした。