2016/03/05

アメリカ2月雇用統計(2016年)は予想を上回る非農業雇用+24.2万人も賃金は低下

米2月雇用統計が発表されました。

非農業部門雇用者数 +24.2万人(市場予想+19.5万人。前月分は+17.2万人、前々月分は+27.1万人に修正)

失業率 4.9%(市場予想4.9%)

非農業部門雇用者数の推移は、

米非農業部門雇用者数の推移のグラフ2015年3月~2016年2月
3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月1月2月
+8.4+25.1+27.3+22.8+27.7+15.0+14.9+29.5+28.0+27.1+17.2+24.2
単位:万人

非農業部門雇用者数は、先行指標である2月ADP全国雇用者数が市場予想+19.0万人に対して+21.4万人と上回ったために楽観視されていましたが、予想を大きく上回る+24.2万人でした。失業率も、前月と同じ4.9%と低水準を維持しました。世界的に景気見通しの引き下げが目立ちますが、ことアメリカに関しては、世界景気減速の影響は今のところあまりみられず、雇用情勢は引き続き堅調といえそうです。

非農業部門雇用者数の民間の内訳と政府機関合計は、

項目12月1月2月
民間合計+25.9+18.2+23.0
財生産小計+4.4+2.9-1.5
建設業+4.8+1.5+1.9
製造業+0.6+2.3-1.6
サービス業小計+21.5+15.3+24.5
卸売業+0.38+0.99+0.07
小売業+0.66+6.21+5.49
輸送業+1.65-1.95-0.53
情報業+1.0+0.4+1.2
金融業+0.8+1.6+0.6
専門職+6.0+1.5+2.3
派遣業+2.49-2.17-0.98
接客業+3.5+4.5+4.8
政府合計+1.2-1.0+1.2
総計+27.1+17.2+24.2
単位:万人
※重複等あるので各項目を合計しても総計にはなりません。

製造業は前月改善傾向でしたが、マイナス転換しました。
建設業・輸送業・情報業・専門職・派遣業・接客業は前月より改善しました。
卸売業・小売業・金融業は前月より減速しました。
政府部門は、プラス転換しました。


失業率は前月と同じ4.9%で、完全雇用といっていい水準です。
労働参加率は、前月の62.7%から0.2ポイント上昇し62.9%と2015年1月以来の高水準となりました。

一時間当たり賃金は、前月の修正値25.38$から0.03$低下し25.35$でした。非農業部門雇用者数と失業率は好結果でしたが、重要視される一時間当たり賃金が低下したために、3月FOMCでの利上げは難しいだろうという市場予想が多いようです。ただ、前月分が統計の調整要因によって上昇していたためで低下はそれほど問題ではないという見方もあるようです。

本人の意に反して職探しをあきらめた人や、正規雇用を望みながらパートタイムで働く人を含めたU6失業率は、前月から0.2ポイント低下し9.7%でした。

失業率の推移は、

米失業率の推移のグラフ2015年3月~2016年2月
3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月1月2月
5.55.45.55.35.35.15.15.05.05.04.94.9
単位:%

2月雇用統計は、非農業部門雇用者数が市場予想を大幅に上回る+24.2万人となり、失業率も4.9%と低水準を維持しましたが、一時間当たり賃金が低下したために、3月FOMCでの利上げは難しいという市場予想が増える結果でした。