2015/11/07

アメリカ10月雇用統計(2015年)は非農業雇用+27.1万人、失業率5.0%と12月利上げ期待高まる結果に

米10月雇用統計が11月6日(金)に発表されました。

非農業部門雇用者数 +27.1万人(市場予想+18.5万人。前月分は+13.7万人、前々月分は+15.3万人に修正)

失業率 5.0%(市場予想5.0%)

前月の雇用統計は、市場予想+20.1万人を大幅に下回る+14.2万人(+13.7万人に修正)となり、前月分・前々月分も下方修正されるなど弱い結果に終わり、年内利上げは難しくなったという予想が増える内容でした。12月FOMC(15~16日)までには10月雇用統計と11月雇用統計の2つの雇用統計発表があり、利上げ動向を占う上で注目の10月雇用統計でした。

結果は、非農業部門雇用者数が+27.1万人と市場予想+18.5万人を大きく上回り、失業率も市場予想通り5.0%に改善しました。

非農業部門雇用者数は、3ヶ月ぶりに雇用回復の目安となる+20万人以上の大台にのせ、雇用者数の伸びは2014年12月以来最大となりました。

失業率は、2008年4月以来の低水準となる5.0%まで低下し、FRB関係者が完全雇用とみなすレベルに達しています。ブラード・セントルイス連銀総裁は、雇用統計の結果を受けて「米労働市場はおおむね正常に戻った」「米労働市場は改善している。完全雇用に近い」とコメントしています。

マーケットは予想以上の好結果だった10月雇用統計を受けてドル買いで反応し、再び海外マーケットが大混乱となったり11月雇用統計で大幅な下方修正がない限り、12月FOMCでの利上げはほぼ確実なものになったという声が聞かれるようになりました。

非農業部門雇用者数の推移は

11月12月1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月
+42.3+32.9+20.1+26.6+11.9+18.7+26.0+24.5+22.3+15.3+13.7+27.1
単位:万人

非農業部門雇用者数の民間の内訳と政府機関合計は、

項目8月9月10月
民間合計+12.5+14.9+26.8
製造業-1.9-0.9±0.0
建設業+0.8+1.2+3.1
サービス業小計+14.6+15.9+24.1
卸売業+0.54+0.03+0.97
小売業+0.41+0.58+4.38
輸送業+0.52+0.49-0.21
情報業-0.4+1.1-0.1
金融業+1.4±0.0+0.5
専門職+3.5+3.3+7.8
派遣業+0.57+0.26+2.45
接客業+3.7+5.1+4.1
政府合計+2.8-1.2+0.3
総計+15.3+13.7+27.1
単位:万人

製造業はドル高の影響で雇用が伸びませんが、マイナスから±0になりました。
建設業・卸売業・小売業・金融業・専門職・派遣業は前月より伸びました。
輸送業・情報業・接客業は前月より減速しました。
政府部門は、前月のマイナスからプラス転換しました。


失業率は、前月より0.1ポイント低下し5.0%でした。
労働参加率は、62.4%で前月と同値でした。
一時間当たり賃金は、前月の修正値25.11$から0.09$上昇し25.20$となり、前年比で2.5%増と2009年7月以来の大幅な伸びとなりました。
本人の意に反して職探しをあきらめた人や、正規雇用を望みながらパートタイムで働く人を含めたU6失業率は9.8%と前月の10.0%から0.2ポイント低下し、2008年5月以来の低水準となりました。

失業率の推移は、

11月12月1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月
5.85.65.75.55.55.45.55.35.35.15.15.0
単位:%

10月雇用統計は、非農業部門雇用者数が+27.1万人と市場予想を大幅に上回るポジティブサプライズとなり、失業率も2008年4月以来となる5.0%まで低下し、12月FOMCでの利上げ観測が増える結果となりました。