2013/09/08

アメリカ雇用統計とは?

このブログでは、為替に大きな影響を与えるアメリカの雇用統計の結果について追いかけていこうと思います。

アメリカ雇用統計は、労働省統計局(U.S. Bureau of Labor Statistics)から毎月1回、第1金曜に発表される、雇用関連の経済指標です。全米の企業や政府関係機関に対して調査を行い、10数項目の指標を発表しています。中でも、非農業部門雇用者数(Nonfarm Payrolls)と失業率(Unemployment)は特に注目され、アメリカ経済の重要指標とされています。

非農業部門雇用者数は、事業所調査により、非農業部門に属する事業者の給与支払帳簿をもとに集計されたものです。民間と政府機関を合わせた数字で、民間は業種別に集計されます。発表時に前月分、前々月分が修正されることが多いです。

失業率は、失業者数÷労働力人口×100で求められます。失業者数が減少すると失業率は改善しますが、失業者の中で職をあきらめた人が増えて労働参加率が悪化する場合にも、見かけ上失業率が改善することがあるので、労働参加率にも注意が必要です。

雇用関連指標は、景気の遅行指数としてみられますが、非農業部門雇用者数は失業率よりも比較的早く景気の動向を反映するので、非農業部門雇用者数の方が注目される傾向があります。ただ最近は、FRB(連邦準備制度理事会)が、現在の低金利政策を失業率6.5%以下になるまで維持するとの声明を出したために、失業率の変化にも注目が高まっています(追記:失業率目標は撤廃されました)。

安定した雇用拡大のためには、非農業部門雇用者数が毎月+20万人程度以上で推移する必要があると言われています。

非農業部門雇用者数の先行指標として、ADP全国雇用者数があります。この指標は、企業向け給与計算サービスをしているADP社(Automatic Data Processing)が発表している民間企業のみの雇用指標です。雇用統計発表と同じ週の水曜か木曜に発表されるので、ADP全国雇用者数の結果を受けて、非農業部門雇用者数の予想が変更されることがあります。ただ、ADP全国雇用者数と非農業部門雇用者数の結果が違うことも多く、相関としては0.6くらいなのであまり高いとは言えないかもしれません。

他には、新規失業保険申請件数も非農業部門雇用者数の先行指標として注目される指標です。この指標は、労働省から毎週木曜日に発表される指標なので速報性が高いです。目途としては、新規失業保険申請件数が40万件を割ると、雇用は改善傾向にあると言われています。

雇用統計発表時には、為替は大きく変動することが多いです。特にドル円は、1円近く上下したりします。雇用統計の動向を見ていくことで、得るものも多いと思います。